『亡き詩と号令』前日譚
【あらすじ】
荒廃した母星から宇宙へと旅立ったスペースコロニー、エルセアーデ。
航行開始から半年になる現在、コロニー内の仮設船では致死性の疫病が蔓延し、住民たちの命を脅かしていた。
エルセアーデ住民を束ねる評議会に属するアンドロイド・トァスティースは、急速に力を失っていく人類を守るため、自分にできることを探している。
しかしあくまで人を支えるための機械として作られたがゆえに、自ら人々を先導することはできず手をこまねいていた。
そんな彼に、評議会長官に仕えるアンドロイドのカローワトが言う。
あなたがコロニーの最高責任者になればいい、と。
不可解なカローワトと、怪しい態度を見せ始める同僚のアンドロイドたち。
疑念を抱くトァスティースを連れ、エルセアーデは孤独に宙を泳ぐ。
【アンドロイド】
■トァスティース
評議会に所属しているアンドロイド。
普段は管制室に籠り、船内全体の情報を分析している。
■カローワト
評議会の長官が私的に所有している介護用アンドロイド。
近頃は常に、意識がない主人の傍に控えている。
■フェリッサ
評議会に所属しているアンドロイド。
評議会幹部たちの秘書や護衛を担っている。
■タンザ
評議会に所属しているアンドロイド。
フェリッサと共に幹部たちの補佐をしている。
【人間】
■ヴェルリ
コロニーに移住したセーアランタ人の女性。
宇宙に出てからトァスティースと知り合った。
■バルダ長官
評議会を束ねる、コロニーの最高責任者。カローワトの主。
今は病に倒れ、治療カプセル内で眠っている。
■おまけ(Privatter)
今作は制作中のPCゲーム『亡き詩と号令』の前日譚に当たるものです。
本編からはほぼ独立した内容のため、この小説単品で、いつ読んでもお楽しみいただけますが、ゲームの制作状況によっては設定などが修正・変更される場合があります。ご了承ください。